
▼米が高くなっても、それが農家に還元されているならいいけれど、という読者の声。本当にそうですね。農家にとっての適正価格、私たちも知りたいです。早川ユミさん(p86)が以前、村の女性たちがいつもにこにこして余裕があるのは、米も野菜も、梅干しも味噌も自分でつくれるからだと気づいた、と教えてくれました。自分で何もつくれないうえに、高すぎて買えないなんてことになったら…、そんなのは困る。米は高いといっても、1kg800円だって1杯は約60円。コンビニおにぎりより安い。特集で紹介した強い野菜たちを、そのへんにまいてみるのもいいかもしれない。あとはごはんをつくる。料理は立派な生きる知恵です。ごはんをつくって、「にこにこの余裕」を目指そう。(中村)
▼恥ずかしながら、今まで身近で認識しているコケは1種類だけでした(アスファルトによく生えている、ギンゴケです)。それが、テラリウムの取材後は、道路脇や駐車場の隅で、いろんなコケが目に入るように。先日はスーパーの前で、森のようなゼニゴケの胞子体を見つけ、思わず駆け寄りました。少しだけ“コケ目”になってきたのかも? ぜひテラリウムを通して、コケの小さな世界をのぞいてみてください。
ロウのしぼりかすや灰など、一見役目を終えたものが、地域もジャンルも違う職人の間を巡り、利用されていたとは。大西暢夫さん(p101)のお話を聞き、素材をむだにしないその過程にこそ学ばなければと感じました。ポートレートは、娘の徳美さんが撮影してくれました。(酒井)
▼「オカノリ、超オススメ! おいしいから、ごちそうするから!」と、熱烈な愛を語ってくれた圓城寺とく子さん(p46)。ご自宅に伺って、オカノリ料理をふるまってもらいました。存在感のある分厚い葉でクセはなく、どんな料理にも合う。これが放っておいてもどんどんとれるなんて。家庭菜園愛好家の方々が、タネを欲しがるのも納得。圓城寺さんの畑では、越冬して1年中食べられるそう。
どんな味か想像もつかなかった山椒の甘煮(p59)はプチプチはじける小さい金柑のようでした。甘かったり、スーッと清涼感があったり、山椒はしび辛いだけではなかったんだな、と新しい一面を知りました。冷凍で簡単になる下処理方法は、今年絶対試します。(吉村)

ぼくたちのこと、知ってる?
くわしく見てみる