風邪気味、熱がある…。今月は、そんなちょっと調子が悪いときに効果があるといわれる食べものを『日本の食生活全集』のなかから紹介します。『日本の食生活全集』は、80年ほど前、戦前の昭和初期に台所に立っていた方たちから当時の食生活について聞き書きしたもので、都道府県ごとに巻があります。「うかたま」のおばあちゃん的存在ともいえる本です。

風邪・発熱に 「にらぞうすいと卵ぞうすい」

(ぞうすいには)根深や、にらを入れることもある。色よく仕あげるために、米が煮えたったときに入れる。色も香りもよく、メリケン粉や米粉のだんごを入れて増量することもある。「にらぞうすい」を食べると風邪が治るともいわれる。
風邪をひいたり、熱が出て寝こむと、滋養のある卵ぞうすいが食べられる。鶏は各家に五、六羽、縁の下で飼われているが、卵は貴重なもので、ふだんはあまり食べない。生んだ卵はためておき、年寄りの小遣もうけに売ることも多い。
『聞き書 岡山の食事』より 採録:今田節子
風邪に 「こくしょう」

呉汁は病人用としてつくることが多い。大豆を一昼夜水に浸し、これをすり鉢でどろどろにすり、沸騰した味噌汁に入れる。滋養になる食べものである。
こくしょうのほうは、大豆を一昼夜水に浸し、すり鉢でよくすり、沸騰させたかつお節のだし汁の中に入れる。こうすると、卵汁のように固まる。醤油で味つけをする。風邪をひいたときに飲むと早くなおるといっている。
『聞き書 宮城の食事』より 執筆:芳賀啓喜




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