
「突撃!うかたま調査隊」は「うかたま」の新人編集部員が、気になることを調べるため各地にお邪魔させていただく、突撃訪問企画です。
文・写真=編集部
「うかたま」83号(2026年夏号) 掲載
奮発して買ったマットレスがずいぶんへたってきた。10年選手だし仕方ない。でも捨てるのは忍びない…。調べていると「綿布団(めんふとん)は何十年も現役です」との文句が! 綿布団って昭和っぽいイメージだけど、そんなに長持ちするの? 長持ちの秘密を探るため、綿布団の専門店を訪ねた。
訪ねたところ
渡辺寝具
千葉県我孫子市寿2-2-14
☎04-7182-0810
https://www.momenwata-huton.com/
\綿布団の寝心地は天下一品!/

渡辺一彦さん
「夏はさらっと、冬は暖かく、何十年も直しながら使い続けられる。綿のよさを伝えたくて、うちでは綿布団しか置かないことにしたんです」。そう話すのは、千葉県我孫子市の「渡辺寝具」店長の渡辺一彦さんだ。「これが布団の中身です」と、折り畳まれた毛布状の綿を見せてくれた。綿は、ワタという植物の実の中でタネを包んでいる繊維のこと。収穫されるときはふわふわのボールのような姿をしているが、そこからタネを除き、機械でほぐして叩いて整え、毛布のような形にする(綿打ち)。これを折ったり重ねたりして布団の形に仕立てるのだそう。






夏涼しく、冬暖かいのは綿の構造に秘密がある。繊維の中心が空洞になっており、乾燥すると不規則にねじれ、それが集まると弾力が生まれる。空洞は水の通り道だったから、夏は湿気をよく吸い、冬は空気を含んで暖かい。「四季のある日本にはピッタリ。一度使えばよさがわかると思います」。中国からワタ栽培が伝わり布団という概念が生まれた江戸時代から今までずっと、綿は日本の布団を支えてきたのだ。
「6~7年使うと繊維が絡まってかたくなります。それをまたほぐして整え直すのが〝打ち直し〟。もし傷んだ部分があれば、除いて新しい綿を入れたりもします。うちでは1万5000円くらいかな。一度買うと買い替えの必要がないので、わたしの仕事の8割は打ち直しです」
何度も直せる丈夫さは綿ならでは。世界的に寝具の素材として主流な羊毛は軽さが魅力だが、一度絡まってフェルト化するとほぐしづらく、打ち直しても元の弾力が戻りにくいという。渡辺さんが見た中で一番古い綿布団はなんと100年前のものだそう! 綿ってすごい!
長持ちさせるには、日々の布団干しも大切。毎日乾かしたほうが湿気が飛んで傷みにくいからだ。「化繊の布団に慣れていると億劫(おっくう)かもしれませんが、そのぶん吸湿性がいいということ。夏でも寝苦しさとは無縁ですよ」。敷きっぱなしにせず畳むだけでも違うとのこと。確かにちょっと大変だけど、お日さまのにおいに包まれて寝られるなんて素敵すぎる。綿布団は昔のものだと思っていたけれど、じつはマットレスよりよいのでは…!?
調査報告!
メンテナンスしながら何十年も使い続けられるなんてすごい!
保温・吸湿性、体を支えるコシのある綿布団は昔からずっと最先端の寝心地だ。
干したり打ち直す手間はあるけど、長い目で見たらお得で環境にもやさしい。
何より愛着のある布団を買い替えるのは毎回心が痛む。
新しい布団はずっと添い遂げられる綿布団にしよう!

綿布団と 長生きするぞ あと100年!
ぼくたちのこと、知ってる?
くわしく見てみる